白沼
@shironuma
2026年3月4日

九月が永遠に続けば(新潮文庫)
沼田まほかる
読み終わった
息子が失踪した次の日、不倫相手が電車にはねられて亡くなった。離婚した夫とその家族、息子の友人や関係者を巻き込み、そして巻き込まれながら、息子がどこにいるのか、息子と不倫相手の死は関係があるのかを探す話。
地の文が淡々としているのに憧憬やら嫌悪やらがひしひしと伝わってきて迫力があった。
物語の中の全員が自分の思い描く理想を相手に押し付けていた感じがしていたので(そして自分もやりがちなので)、中盤に出てきた女学院の先生の、「要するにあの子たちは多面体なんです。大人は自分が見ることのできるひとつの面でもってあの子たちを判断しようとしますけどね」という言葉にそうだね…と深く頷くなどした。


