
ゆい奈
@tu1_book
2026年3月3日
ゴリラの森で考える
山極寿一
読み終わった
本ゴリ読書会
ゴリラ研究から人間性の起源を探る山極寿一氏の書。
以前読んだ小川洋子氏と山極寿一氏の対談で好きだったエピソードでもあるのだけど、「ともにいる」「ともにある」という曖昧なままに隣にいることを許し合う関係性を創り上げるゴリラ特有のコミュニケーション(顔をのぞきこむ)が序盤で語られていて、嬉しくなった。同じ場所、同じ時間で過ごすことで互いの存在を許しあい、体の一部を接触させることで繋がっているという感触を得ることでき、それが相手と一体になっている気持ちを高めてくれる。「人間と野生動物はそこまでいくことができるのである」と語る山極先生のかっこよさ。痺れる。
中盤からは人間について(人間の進化過程や、ゴリラたちには残されていて人間が失ったもの(愚かさのようなもの))が深く語られていて、興味深く、これもまた面白かった。文章にするとたった数行だからこそ生き残るために進化を遂げた過程がおもしろいくらいにピンとこない。乳児死亡率の増加への対応として多産になっただとか、胃腸の働きを縮小させて脳を大きくさせただとか、人間だけが難産になってしまった理由なんて、もう、ほんとうに、どうして、、、、、という感じで笑ってしまった(脳が大きくなるの500万年かかり、人類の脳が大きくなろうとしたときには骨盤の形が直立二足歩行に適した形に変わってしまっていたらしい)。しかし私が今生きているのは彼らが進化し続けてくれたからであって、昔はもっと大変だったろうに、ほんとうにイヤイヤ期はどうしてたんだよとかおもってしまい、すみません。いやはや、先祖の方々の離乳食話すごい。
終盤は戦争についてのことが書かれており、知らなかったこと、私自身も間違った知識として鵜呑みしていたことが明るみになり、物事を多角的にみることってすごく大切なことだと改めておもった。今の世界情勢にも、日本の在り方にも、腹が立つことばかりだけれど、それらに抗うために本を読もうと心に誓った。
本ゴリ読書会の課題本として出会えた一冊。読めてよかった!ありがとう!









