ゆかり|本を語るときに私の語ること "ファイト・クラブ新版" 2026年3月6日

ファイト・クラブ新版
ファイト・クラブ新版
チャック・パラニューク,
池田真紀子
私の年代で『ファイト・クラブ』を知らない人は恐らくいないだろう、そのくらいあの映画はアイコニックであった。ブラピをブラピたらしめる映画、90年代を90年代たらしめる映画。あの頃にタイムトリップする感覚で2026年に読んだパラニュークの原作は、思いの外映画の世界観とほぼ一緒、というか映画が寄せてきてるというはなしなんだけれど、私は読まずして余すことなくこの小説の魅力を享受してたことを知った。デヴィッド・フィンチャー、ありがとう。 ろくでもないが安定した仕事につき、何一つ不自由はないが茫漠とした人生に辟易している主人公が、過激なアナーキストのタイラーと出会う。2人がお互いを殴り合う事で生きる実感を取り戻す『ファイトクラブ』を立ち上げると、あれよあれよという間にネットワークが広がり、過激な集団と化していく。自由と力を取り戻すために結束した男たちは、結局タイラーがぶち上げるルールでしか行動ができない。さあどうする?というお話。 トランプの国会議事堂襲撃事件が脳裏によぎるのは私だけですかね?あの頃ブラピにうっとりしていた私たちは、まさかこんな風に戯画化された未来が現実になるとは思っていなかった。現実のタイラーは、あんなオレンジ色のおっさんだったのかよ!
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