zaki.
@zaki
2025年3月3日
伊豆の踊り子
川端康成
読み終わった
抒情歌
「この香は死んでいるわ。」
この人は香水をつかったことがない。
先ほどまで匂いについて語っていたのに中国風の匂いを嗅いだことがあるのは葬儀や法事の時のみであり、女が死の匂いを嗅ぎ取ったような言い回しが惚れ惚れとしてしまう。
それから女はこの死が匂いと絡んでいることから古今東西の死後の世界について思い馳せてゆき最後にはまたごく私的な感情へと帰ってきて締め括る。
50頁にも満たないのに200頁の作品を読んだかのような読後感があり、本作ではその後禽獣と続くが是非また深夜に一人で読み返したい。
カルタ取りの後で。
