Sanae "「イスラエル人」の世界観" 2026年3月6日

Sanae
Sanae
@sanaemizushima
2026年3月6日
「イスラエル人」の世界観
タイトル通り、イスラエルからの視点で書かれている著書。ある意味、この状況では新鮮かもしれない。 「国際社会の私たち市民もイスラエル、パレスチナのどちらかだけを全面支援することが多く、分断を深めている。だが双方に個人的な友人、知人がいれば、集団をまるごと悪魔のように見立てる行為にはためらいを覚えるはずだ。イスラエルもパレスチナも『顔のない集団』ではなく、『顔のある個人』の集まりだからだ。」 著者も書いているように、双方の面から知る必要があると思い読んでみた。 第4章「闇」のイスラエルを読み進めるにつれ、内容は悪一色になり、気持ちが沈んでいく。著者もパレスチナの被害の甚大さ、イスラエルの悪への取材に対し、偏りが生じてくる葛藤に苦労されたと書いてあった。 著者のおかげでイスラエル人の心情やユダヤ人ホロコーストから消えることのない被害者意識に触れることができた。 そして、共生を望むイスラエル人の存在(それだけで過激思想のユダヤ人から命が狙われることもあるというのに)、双方が支え合う遺族の会があることを知れたのはイスラエル側からの取材のおかげだと思う。 また、23年の10.7以降、イスラエル人の安全神話が崩壊し、トラウマを抱え、精神症状をきたす人も増加傾向だという。戦っても無意味だと反戦ムード、大規模なデモも続いているとのことだ。 イランへの空爆をきっかけに、泥沼化している中東情勢。この空爆も10.7から地続きなのだと改めて認識する。 ガザへのひどい攻撃からひとりひとりが国際社会の圧力をかけていく他ないと感じ、できることはやっていきながらも、このような状況を止められない無力感も同時に持っている。我が政府も全く期待できないし...。 しかしやめてはいけないと思う。そして、本やニュースなどを通じて知ること、考えることもやめない。
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