もちこ "エピクロスの処方箋" 2026年3月7日

もちこ
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@mochiko24724
2026年3月7日
エピクロスの処方箋
生きることと死ぬことを、こんなにも温かく描けるものなのか。 医療の奇跡だとか技術の高さだとか、そんなものをあてにしない。医療を信頼していない。というスタンスを貫く雄町先生。 一見、諦め全開のネガティブな考え方のようだけど、雄町先生はそれでも希望を捨てていない。 「治すことが本当の幸福なのか」という問いは前作に引き続き、今作はさらに「死と隣り合わせの患者と、その家族にどう寄り添うか」が印象的なエピソードとして、いくつも描かれている。 雄町先生は私と同い年の39歳。携えている人間の深みが違いすぎる…。 それは、雄町先生がそれだけ毎日真剣に、生死の境を彷徨う患者とその家族に寄り添い、伝え方を考えているからだと思う。 (メタ的に言えば、著者の夏川先生がそうであるということだけれど) 生死という重たいテーマの中で、時折描かれる京都の町の風景描写が癒しを与えてくれる。 人間が朽ちていく間にも、季節はめぐり、世界は彩りを失くさない。 その淡々とした描写の中に、遺された人たちの希望が宿っているように感じるのだ。
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