
すいかのたね文庫🍉
@usamaru_hamham
2026年3月9日
沖縄 スパイ
キム・スム,
孫知延
読み終わった
「久米島守備隊住民虐殺事件」を描いた小説。人を殺すということは、「殺す」というボヤっとしたものではなく、頭頂部から銃剣を突き刺せばその喉から銃剣の先が飛び出すものであり、胸を刺せば骨に引っかかって抜けなくなるということであるということ。観念でしか「殺害」ということを感じられない鈍感な私たち(これは私だけではないと思っています)には必要な描写だと感じます。
数字の暴力。「公式」では、スパイの濡れ衣を着せられて殺害された人数は20人。自分の手を血に染めたことに傷ついて自死するもの、自分の大切な人を殺されて悲しみ亡くなる人など、その数字には数えられない人達の存在。そのような人達がいたのではないかと思えるのは、間違いなく文学の効能の一つ。
