
彩
@aya_toto
2026年3月10日
モーム短篇選(下)
ウィリアム・サマセット・モーム,
行方昭夫
読み終わった
行方昭夫先生訳のモームの文章を読むと、上質で、元気な赤血球たっぷりの血が全身に行き渡る感じがする。
のびのびしていて、気負いがないのに、最後までブレずに文体が整っていて、変なつっかかりや間違ったところがないのに、よく鞣された皮みたいにスムーズで美しい。
モームの洞察力が光る短編集は、人物の造形描写が本当に見事で、違う国、違う時代のひとの物語なのに、すぐ目の前に現れそう。
悪の中に善を、善の中に悪を見出す。
ひとは誰かを憎しみながら愛することもできる。
人間の矛盾を矛盾のままに現すモームの作品が大好き。



