茶古懐_ちゃこなつ "虐殺器官" 1900年1月1日

虐殺器官
虐殺器官
伊藤計劃
「人類にあらかじめ備わった、虐殺を生み出す臓器」。怖いほど現実味があります。 難しい漢字、知らない言葉が多く、読むのに時間はかかります。これ以上難しいと、挫折しそうなギリギリのラインでした。 戦闘描写は生々しく、目を背けたくなるような文章がたくさんあります。でも誇張していないリアルな表現で、作品に深みを持たせていると思います。 文学、言語学などの分野から、内戦、紛争問題についてアプローチしつつ、サイエンスフィクションとしてドラマチックに書き上げています。 終盤のウィリアムズの主張が印象的です。 アメリカ人は何も知らずに、屍の上に取り繕った平和で暮らしていればいいんだと。家庭をもつ彼だからこその言い分だと思います。 伊藤計劃氏のもうひとつの長編、ハーモニーを読むのが楽しみです。
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