ぼのぼの
@bono_bono
2026年3月10日
外套・鼻
ゴーゴリ,
平井肇
読み終わった
上司が昔読んだと話していたので読んでみた。芯から善良な人間ですら、その善性を出し惜しみしたくなるような、みじめな男の物語。男と同じような扱いを受けることが自分にもよくあるので、不憫な奴と同情しつつ、やはり自分も男に苛立ちを覚える。本人は至っておおまじめに生きているのに、彼に真剣に取り合おうとする人間が一人もいないのがますます惨めだ。すべては生まれつきの性分と環境のせいなのだろう。どちらかが欠けていたのなら、せめて外套の一つ貸してやる親友が一人くらいはいたはずだ。あの男は私だ。だから、同じような人間がいたら迷わず外套を差し出してやらねばならない。

