
猫
@mao1012
2025年3月5日

川のほとりに立つ者は
寺地はるな
かつて読んだ
自分にとっての当たり前は、他の人にとっては当たり前では無いし、それぞれに得意不得意が存在する。
世間一般でいう"当たり前"が出来ない人たちのことを周りは責め立てたり糾弾することがあるが、その行動や言動に"名前"があることに気が付くと態度が一変したりもする。
人への優しさって難しいな、と思う。何を言って、何をすれば"優しい"に入るのか。
出てくる登場人物全てに背景があり、ある意味読み手側は第三者でしかなく、文字で綴られている側面しか見ることが出来ない。その側面しか見ていないからこそ、間違った憶測で判断し決めつけてしまうこともあるのだろう。
それは現実世界においても起こりうることなのだ。
この本を読んでいて改めて、見えないことや知らないことがあって当然なんだ、それを自分も日常生活において知らず知らずのうちに否定してしまっているかもしれない自分を恥じた。
手を差し伸べることが正しいとは限らないし、差し伸べられた側の人間も、その手を取るとは限らないんだよね。