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猫
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@mao1012
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  • 2025年4月16日
    本心
    本心
    死生観、自由死、AI…そう遠くない未来でも起こりうる可能性がある問題の数々。命という物質の地続きの連続性を考えさせられる話だった。
  • 2025年4月11日
    推し、燃ゆ
    推し、燃ゆ
    自分にも推しているコンテンツがあるので、解像度の高さがリアル。推すこと(追いかけること)で自分の存在意義を保っていたり、完璧に推すことが直結して自己評価に繋がるパターンが多い。推しが結婚して家庭を持ってグループが解散した後の、相手の自宅を見に行って、洗濯物を見て傷つく所が凄くグロいなと思った。そういう細かな質感のひとつひとつで自己が傷つけられている感覚や、推しがいなくなった人生が余生となってしまった主人公の内面の虚構さがなんとも言えない。それでもオタク側にとっては推すという事が自己を肯定する要因の一つになっていて、そういう推し方をしている人達は現代の社会には沢山いる。
  • 2025年4月11日
    新装版 限りなく透明に近いブルー
    自分の心の深くにぐっさりと突き刺さる。主人公の内省的な性格と相反して、目の前で起こっている事象への苦痛、そこからくる現実等としてのドラッグ乱用…文章表現が独特なので好みは別れると思う。ページ数自体は少ないのに、とんでもなく苛烈な作品だった。
  • 2025年4月9日
    余白の愛
    余白の愛
    自分の心の内の余白に潜んだ愛。純文、幻想文学っぽさもありつつ、閉鎖的な空気感と耽美的な文体が合わさっていて凄く自分好みな作品。この本を読むと、やわらかい毛布に包まれているような感覚になる。
  • 2025年4月8日
    二十歳の原点
    二十歳の原点
    勧められてようやく。若さ故の可愛らしさがありつつも、自己の理想と現実との狭間に葛藤し、苦悩しているその人間臭さが文章から垣間見えて良かった。鉄道自殺する前の最後の日記の文章からは絶望感や孤独感が伝わってきて非常に生々しかった。
  • 2025年4月5日
    人間
    人間
    「僕にはなんにもないんです、って。なんにもない感覚だけがあるんです。」 「なにもないということは全部あるということです。」 「なんかあると勘違いして、そのなんかに固執しているうちにずれ込んでいくんかな?」 何者かになりたいけれどなれない、ということはつまり、テセウスの船のように何者でもあるということなのかもしれない。 何者にもなれなくて良いという無自覚の強さ、という一節に強く惹かれた。そして、影島の会見には非常に共感できる部分が多かった。
  • 2025年4月4日
    みずうみ
    みずうみ
    文体がとにかく美しすぎる…!今まで読んできてこなかったことを後悔。主人公が感じている強烈な劣等感からくる精神と行動の不安定さが適度に気持ち悪くて…危うい男を書くのが巧みだ。三島由紀夫あたりが好きな人には刺さるかも。
  • 2025年4月2日
    わたしを離さないで
    わたしを離さないで
    緻密で、それでいてどこか機械的で、よく計算された作品。肝心な根っこの部分は曖昧でいて、上手く言語化出来ないその曖昧さがよいのかも。私は機械は機械だと割り切っているが、この作品を読んだ後だと臓器提供のために作られた機械的な人間達にも、愛はあり、慈しむ心が芽生えた瞬間を目の当たりにし、ユニークで面白かった。
  • 2025年4月2日
    新編 銀河鉄道の夜
    宮沢賢治の利他主義が色濃く現れている作品。 よだかの星が凄く良かった。 虐げられ、自己の幸福を模索しながらも絶望していく過程や、最終的に星となって燃え続けているという結末が、本人にとっては幸福ではなかったのかもしれないが、いつか、その星に救われる人間がいるのかもしれないという点で、ある意味でよだかは救済されたのかもしれない。 自己に寄り添いながらも、本心と向き合わせてくれるような一冊だ。 余談だが、銀河鉄道の夜を読むとamazarashiのスターライトを思い出す。
    新編 銀河鉄道の夜
  • 2025年4月1日
    一緒に絶望いたしましょうか
    夫婦とは、一緒に希望を分かち合う関係性よりも、絶望し合える関係性の方が大事なのかもしれない。愛した人の『不在』を感じながら生活をするということの中に含まれる、情緒的な感情たちに関しては、ある意味では純度そのものの質は高いのかもしれない。私も、一緒に絶望し合える人と出会えたら、人生の強度は高まりそうだなあ。
  • 2025年3月31日
    ご本、出しときますね?
    ご本、出しときますね?
    自分の好きな作家たちのプライベートな思想を知ることが出来て、非常に興味深い!特に好きなのは朝井さんと村田さんの思想!笑 村田さんはあんなにもトリッキーな作風を書かれるのに、本人にはあまり激情の感情がない。朝井さんは、変なところで拗らせていて非常に人間らしさがあって良かった。
  • 2025年3月31日
    白夜行
    白夜行
    こんなに濃厚な推理小説は初めて読んだ!犯人側の心理描写が全く描かれていないのが、この本の魅力をさらに引き立てている。雪穂の得体の知れないおぞましさに鳥肌が止まらなかった。 そして雪穂と亮司の関係性。そこに潜む闇は得体が知れなくて、ある意味で、そこに執念と覚悟が感じられた。
  • 2025年3月27日
    美しき愚かものたちのタブロー
    何かに情熱を捧げて、やり遂げようとする心意気に感服する。美術館を作るのって、とんでもない労力とお金がかかっているわけで、その過程と心情をまざまざと見せつけられた気がした。原田さんの作品を読むと、美術館に行きたくなる!
  • 2025年3月25日
    祝祭と予感
    『蜜蜂と遠雷』のサブストーリー。こういうサブストーリーがあると、登場人物たちの人物像や解像度がグッと上がるので面白い。今後も彼らはひたむきに、一生懸命に、音楽と向き合っていくのだろう。
    祝祭と予感
  • 2025年3月24日
    蜜蜂と遠雷
    映画を先に観ていたので、大分後回しになってしまったが読了。 面白くて、流れるように一気読み。 それぞれのピアノに対する熱量や想いが伝わってくるし、何より恩田さんの表現力や分筆力に驚く。音楽を文章で表現するって、かなり難しいことだと思っているから、読めば読むほどその描写に没入していくことができるこの作品は素晴らしいと思う。 編集者の方の後書きも、苦労が垣間見えたがこの作品を世に出してくださったことに感謝をしたい。
  • 2025年3月22日
    最高のウエディングケーキの作り方
    『最高のアフタヌーンティーの作り方』の続編。皆がそれぞれの人生を歩む中、結婚の中に潜む個々の悩みや葛藤が描かれている。そもそも『幸福』とはなりたくてなるものではなくて、感じるものだよね。出てくるスイーツもとても美味しそうで、ストーリーも面白かった。
  • 2025年3月21日
    法廷占拠 爆弾2
    久しぶりのスズキタゴサク。『スズキタゴサク』という人間がいかに歪で、おぞましいかが改めて理解出来た。 『個人の悩みは社会全体の悩みに繋がる』とはよく言うが、本当にその通りである。社会に牙を剥く人間たちは、ある意味で社会に期待を抱いているもいっても良いのではないか。 絶対に続くような終わり方で、続編も楽しみ。
  • 2025年3月17日
    西の魔女が死んだ
    久しぶりに本を読んで泣いた。喪失してから気付く、その人へのありがたさや温もりというものは必ず存在する。きっとまいは、自分を形成する1番重要な時期に、おばあちゃんに教わった様々なことをひとつひとつ丁寧に思い出しながら生きていくのだろうな。そうやって負の遺産を少しずつ消化して前に進んでいくことが『人生』なのだと思う。
  • 2025年3月14日
    虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
    読むのに少し時間がかかってしまったが、sfとして非常に完成されており、面白かった!最後の終わり方が個人的には好きだなあ。『命』、自分という『個体』や『感情』『思考』について。『自分』とは何か、根っこの話。哲学的でもあった。
  • 2025年3月10日
    星のように離れて雨のように散った
    やわらかく、自分の芯に深く入り込んでくるような恋愛小説。家庭環境のせいで、自分の本心に蓋をしすぎて、自分が分からなくなってしまう主人公の葛藤や苦痛。恋人は、私から見たら充分過ぎるほどに良い人だと感じるけれど、"良い人"というだけじゃダメなのだろうね。『銀河鉄道の夜』はまだ未読なので、これを機に読んでみようと思う。
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