
猫
@mao1012
2025年3月5日

52ヘルツのクジラたち
町田そのこ
かつて読んだ
虐待、DV。そういったものは周りに助けを求めれば求めるほど自分の首を絞めていく原因のひとつにしかならない。大人になってその場所から飛び出した瞬間、その家庭というコミュニティの小ささに驚く。
だけれど、子供の頃はそのコミュニティに縋ることでしか生きていけない。主人公や52の苦しみが手に取るようにわかってしまい他人事ではなくなってしまって、無我夢中で読み込んでしまった。
鯨が発する、反復的でパターンが予測可能な音で、その発声が、鯨学者に人間の歌唱を想起させるものを指すために「歌」とよばれている。
人の優しさに救われ、生かされている。