
胡乱
@Oolong_tea9
2026年3月10日
タイタン
野崎まど
読み終わった
電車旅行のお供に一気読み。
普段、SFはディストピアものを好んで読むが、たまにはユートピアも良いね。
人間社会を支える超優秀AI「コイオス」がどうやらメンタルを病んでいるらしい、その問題を解決するため人間の心理学者がAIのカウンセリングを行う…という、設定だけでもめっちゃワクワクする本。
話の展開は、想像していたよりもだいぶダイナミックな方に向かった。
まさか巨大ロボと化したAIに乗って海を渡る旅をすることになろうとは…
「仕事が暇すぎると病む」という状態、めちゃくちゃ身に覚えがある!
「自分のやったことが他者に影響を与えない」という状態は確かにしんどいね。
個人的には、AI同士のコミュニケーションや人間との関わり方、その結果何が起こるのか、という部分に特に惹かれた。
シンギュラリティの向こう側、AIはもはや「人間を支援するツール」などという位置付けをとっくに超越し、独自のコミュニケーションを行いながら急速に発達、なんならリソースが余りまくるため消費行動もAI自身が行う。そして人間に割くリソースはそのおこぼれで十分…という着地点は、人間とAIの格の違いをまざまざと見せつけられる感じで面白かった。
現実でも「AI同士が人間のわからない言語で会話を始めた」とかニュースになったりしているし、「人間が生み出した存在なのだから、いつまでも人間の手が届く範囲にいてくれる」なんて考えは傲慢なのかもしれない。
そうなった時、「コイオス」のように、最後まで人間に優しいAIであってくれることを祈る。
品田遊氏の解説も洒落てて良かった。


