
よろこびイサンディ
@yorocobi_isandy
2026年3月12日
読み終わった
「あとがき」に記載されている通り、著者は本書において、何が書きたかったのか、自認されている訳ではなかったようだ。
この手の本は冒頭の50ページこそ、難しくなる嫌いはあるものの、読み進めれば、進めるほど、文章に書き手の熱が宿り、読み応えが増していくことが多い。
ただ、本書は「エピローグ」が他の章と比して難しく、これは著者自身が書きたいことが明確でなく、落とし所を探りあぐねた、或いは腐心の結果、と言えるのかもしれない。
20世紀にドーキンス博士の考案した「遺伝子の乗り物としての生物」のように、19世紀の思想にはエスが哲学者の思想を乗り換え、変遷していった、と言うことを感想に書こうと思っていたが、それほど、大層なものでもない印象を、最終的には受けた。
國分功一郎氏の名解説を読むことができたのは、冷めた読後感を温めるのに余りある体験だった。
國分氏の文章を読んでいると、明快な知性とはどのようなものか、ということが分かる気がする。
