arctic "火山列島の思想 (講談社学術..." 2026年3月13日

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2026年3月13日
火山列島の思想 (講談社学術文庫)
記紀神話の、神が次々生まれて名前が延々列挙される部分は、神々の名の列挙そのものが農耕に関わる物語の展開である、っていう指摘がめちゃ面白かった。 確かに、あの果てしない神名列挙の部分って死ぬほど読み難いんだよな。うんざりする。頭にまったく入ってこない。 それと同時に、ここで出てくる神名ってあんまり固有名詞的じゃないな、とも思ってた。 確か田中克彦の『名前と人間』だった気がするけど、固有名詞は言葉の意味を失ってはじめて固有名詞になる、みたいな話を読んだことがある。 たとえば「高田さん」の名前の由来は、おそらく高い場所にある田んぼだろうが、今では「高田さん」と「高い田んぼ」にはなんにも現実的な関連がない。「高田さん」という固有名詞から、「高い田んぼ」という意味はすでに失われている。 でも、記紀神話に出てくる神様の名前って、ニニギとかコノハナサクヤヒメとか、妙に名前の意味が強い。きっと私が知らないだけで、どの神様も古いやまと言葉でちゃんと意味のある名前なんだろうなと思う。 実際そういうことらしい。神々の名の列挙によって、農耕の経過や祭りの存在を示している。古代にはそうした語りの手法があった、と本書は述べている。 記紀神話にまつわる本は何年もかけて色々読んできたけど、今、生まれて初めて、記紀神話の読み方を教わった気がした。 19%読了。
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