
Shiori
@schwarzkatzes
2026年3月13日
心はどこへ消えた?
東畑開人
読み終わった
物語は傷つきを核として生まれてくる。
日々のカウンセリングもそうだ。
クライエントが語るのは物語未満のお話だ。
それはまだ生傷であり、痛みがある。だから物語にはなっていない。
核だけが剥き出しになって、きれぎれの話が散乱している。
だけど、それを何度も何度も語り直す。一つの出来事を、違った角度から違った文章で。
すると、きれぎれの話が少しずつつながっていく。物語になっていく。
そのとき、生傷はかさぶたになり、薄い皮膚に覆われるようになる。
物語るとは、傷をやわらかい皮膚で包み込んでいく営みだ。
だから物語は本質的に傷跡なのである。

