🔖ぼう|読書記録 "蜜蜂と遠雷" 2026年3月12日

蜜蜂と遠雷
中学生ぶりの再読! 才あるものたちで溢れる世界を異なる視点で展開されていく作品で、もうページをめくる手が止まらない!!! 天才少女として活躍していたものの一度コンクールの舞台からおりた音大生、社会人として働きながらこれが最後と参加した男性、コンクールで自身がピアノを始めるきっかけとなった人物と再会する超実力者、無名ながら巨匠の推薦状つきの天才少年… これだけ立場の異なるコンテスタントが登場するだけでも超面白いのに、コンクールを取材する女性、元天才少女を支えつつ自身には彼らのような才はないと客観的な視点を持つ音大生、そしてコンクールを採点する審査員の視点も描かれるという豪華さ。 演奏シーンはただ音を言語化するだけではなくて、彼らが演奏中に何を感じているのか、何を回想しているのかが第一次審査から本選まで濃く描かれていて、まるで彼らに憑依している感覚になりました! どの登場人物も素敵だったけど、特に心に残ったのは主要登場人物でもありつつ第二次審査で落ちてしまった明石さん。 これで最後と決めて参加したものの、コンテストを通して自身の能力が掴み取ったものとコンテスタントとの出会いが音楽家としてのスタートとなったことがものすごく嬉しい! まばゆい世界の光や拍手を受け取ってしまうと、あの輝きを忘れられず、「終わり」なんてないのだろうなぁと感じます。 そして塵と亜夜の会話を通して、音楽は、音楽から自然を見いだすのではなく、もとは自然から音楽を感じていたものであることにハッとさせられました。音を外へってそういうことか…と。 恩田陸さん、コンテストの様子だけでも面白いのに、主人公の思考回路も超面白いってどういうこと! どうしたらこんなに密度の高い作品を描けるのだろう。素敵すぎる。 作品全体で音楽を通した再会や新たな出会いがもたらす希望や復活を描いていて、終始とても晴れやかな気持ちで読むことができました📚 やっぱり恩田陸さんの描く音楽や舞台の作品って好きだなぁと改めてひしひしと感じました!
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