
編集Lily
@edition_lily
2026年3月15日
イン・ザ・メガチャーチ
朝井リョウ
読み終わった
書店のビジネス書棚にいくとうんざりする。「私はこの空間が嫌い」とさえ思っている。書籍編集者なのに? 書籍編集者、つまり本を商売にしているからだ。ビジネス書、とりわけ自己啓発要素を持つものの少なくない数が次のロジックで企画されているとわかっているからだ。売り場がまるで詐欺師が紛れた狩倉に見えてしまう。
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〈俺たちは、と、橋本が今度は一本指を立てる。
「信徒獲得と、教義の普及を目的としたチームだ」
信徒獲得と教義の布教。〉
〈「熱量の低い百万人より、熱量の高い一万人。このチームで、視野狭窄を極めた最強のファンダムを築き上げましょう」〉
📕浅井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』
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外部の人間にとっては聞いたこともないが、数千人規模の信者を持つセミナー講師の本というのは出版の定石になっている。確実に売れるからそれなりに刷る。刷って積まれれば、この本は売れているのだ、と思った人たちが買っていく。そして、さらに売れる。
誰もが知る新興宗教の教祖が書いた本が積まれていても、部外者はnot my businessってことでスルーする。でもセミナー教祖だとそれがうまく誤魔化されてわからない。



