

編集Lily
@edition_lily
本と人生を編集する日々。
担当書を少しずつリストにまとめているところ。担当書へのご感想を嬉しく拝読していて、ついフォローしがち。
◎my rap gods:ルイ=フェルディナン・セリーヌ、ヴェルベット・アンダーグラウンド、エミネム。
- 2026年2月16日
一冊で読む漢詩400鷲野正明気になる - 2026年2月15日
- 2026年2月15日
- 2026年2月15日
- 2026年2月15日
本を読めなくなった人たち稲田豊史読み終わった出版業界の人間にとっては辛いことしか書いてないのだけれど、苦しくても現実逃避せずに読んだほうがいい。 私はよく、 「書籍がマスだった時代のほうが異常。出版市場は明治くらいの規模感が適正だと思う」 「10万字以上もある個人が書いた文章を100万人もの人が、何時間もかけて読む。なんてほうが冷静に考えてどうかしていた」 「いま調子のいい、それなりの社員数を抱えるビジネス書や実用書の版元が今後10年内にいちばんきつくなる。人口も減ってるうえに情報は本以外ですでによくなっているから、社員を支えられなくなる」 と言ってきた。 本書の末において著者はまったく同じことを書いていて、しかもこの結論がいろんなデータや取材に裏打ちされているという意味で、傷が抉れた。 〈今後、文字以外のメディアに流れつつある「消費者」向けの本が刊行される理由は希薄化し、活字の本は「読者」向けにウエイトが置かれることになる〉 〈令和の今、「長文を読める人が減っている」「本は贅沢品になった」といった書物を取り巻く状況を前にすると、まったく異なる外的要因がもたらしたものながら、読書という行為の立ち位置が過去に回帰しているようにも見える〉 著者は出版で仕事しているので、この本のために取材し、調べ、そのファクトを検討して書いていくことが「とにかく苦しかった」と書いている。 出版にいる私も、著者の気持ちがよくわかるし苦しかった。いまはまだ有象無象が入り乱れる出版市場だけれど、そのうちそんな入り乱れはなくなり、焼け野原みたいになっていくだろう。そのときに残る本とはなんなのか? そのことを考えながら本をつくらないとならない。 - 2026年2月15日
本を読めなくなった人たち稲田豊史読んでる - 2026年2月11日
定本 力と交換様式柄谷行人読みたい - 2026年2月11日
戦争ルイ゠フェルディナン・セリーヌ,森澤友一朗かつて読んだ『ロンドン』が出るそうで嬉しくなって、過去に書いた『戦争の』感想を再掲。 ※※※ 今のところ誰にも指摘されたことがないけれど、担当書『三行で撃つ』にはセリーヌへのオマージュが込められている。著者は明らかに、『夜の果てへの旅』の生田耕作解説から文章をパロディしていて、本人はそれを私に言わなかったけれど、私はそのくだりを裏帯に引いた。大好きなんだろう、著者も、私も。 〈世界はいまより良くも悪くもなり得ない。それはつねに醜く、つねに生きるに値しない〉 📕『夜の果てへの旅』より「解説」(生田耕作) 数年前、セリーヌの未発表原稿が見つかったという報せを聞いたとき、日本語翻訳権をどこの版元が取得するのだろうと思っていた。というより、自分が取得に乗り出したいと真剣に思った。でも、それはできないなと思った。うちの版元から出しても、然るべきセリーヌ読者にきっと届けることができないから。それはとんでもない罪だから。 結果として幻戯書房のルリユール叢書から刊行されたのは素晴らしいことで、しかもそのお陰で初めて知ることとなった訳者の森澤友一朗さんの巧さときたら。版元と訳者による、本当にありがたいお仕事だ。 森澤さんは「声に出すのもおぞましい罵詈雑言」を、「声に出して読みたい日本語」に落とし込まれていて、とかくそのリズム、時として助詞をガン無視して連射される罵詈のボキャブラリーの豊かさに笑ってしまう。セリーヌは私にとってRap Godなのだけれど、そうそう、これだ、と。 〈こうした出来事を前にしたって、人はなおあれやこれやと考え合わせる。それで希望が残ってる方角へと歩み始める。けどこの希望ってやつたいして明るく照ってなんかいるもんか、災厄ばかりが果てしなく続く廊下を挟んでせいぜいその一番奥のところにローソク一本がかそけくゆらめくばかりのこと〉 ドライブ感に乗せられて一気に読んだ。セリーヌを読んでみようと思う人に一冊めとして勧めたい。
- 2026年2月11日
- 2026年2月9日
意味という病 (講談社文芸文庫)柄谷行人読み始めたReadsにはKindleしか登録されてないな。エピグラフ、とても良い。 〈マーシャ それでも意味は? トゥーゼンハッハ 意味……ほら雪がふつてゐます。どんな意味があります? チェーホフ『三人姉妹』湯浅芳子訳〉
- 2026年2月9日
- 2026年2月9日
- 2026年2月7日
八本脚の蝶二階堂奥歯読み始めた - 2026年2月7日
ロゴスと巻貝小津夜景読み終わった蘇るアスタルテ書房の思い出。年齢を考えると、私は小津さんがバイトしていた頃のアスタルテに通っていたように思う。本をいちばん読んだのは高校時代から京都の大学に通っていたあの4年間だった。なぜか外国人の恋人が何人もいた、あの頃だ。
- 2026年2月7日
- 2026年2月7日
柄谷行人書評集柄谷行人読んでる - 2026年2月7日
読み終わった先日、某巨大マンションの理事会で防災担当の役員を務めている方の話をきいた。輪番で回ってきた役らしいが、二年目からは自ら立候補し、現在五期め。 なんで、そんな面倒臭いことを自ら……。と思うわけだが、そのマンションの防災の仕組みづくりを聞くと感嘆せざるを得ないし、人間模様ふくめてすこぶる面白かった。とにかく、大災害が起きてもマンションに籠城し、一人も死なせない!という意識がすごい。曰く「いちど取り掛かりはじめると、こんな中途半端に次の方に引き継いでも困るだろうなと思ってしまったんです」。 そんなものか?と思ったんだが、昨年読んだ『ルポ秀和幡ヶ谷レジデンス』の熱いドラマを思い出し、マンション管理組合にがぜん興味が湧いた。 で、読んだのが本書。この方もやはり、輪番で役員が回ってきてくじ引きによって理事長になってしまった…という経緯を持つ。マンション理事長は日本にたくさんいるはずなのに、意外と情報が少ない。いわんや、タワマン理事長となるをや、とのことで書かれた内容だ。マンション管理組合、そして理事会、管理会社といった、住人の暮らしを支えるシステムが楽しい読み物としてよくわかるし、理事長や役員の仕事は大変すぎるし、やっぱり自分は役員、やりたくないわあ…との思いを強めた。 マンションは最小単位の国家やね。オモコロ「ありっちゃありスパーク」のマンション理事長回(3本ある。爆笑)でも、原宿さんが言ってたが、まじ民主主義すごいよ。 - 2026年2月7日
作家で食っていく方法今村翔吾読み終わったトップを取る方は違う。 作家志望者はもちろんだけど、読んだほうがいいと思ったのはライター。特に「自分は表現者」だと思っている節があるライター。出版は商売なので、「自己実現」なんか勝手にどこかでやってくれ、という世界なんだけど、履き違えている人が多いし、じっさいそうしたトピックでしょっちゅうSNSが燃えている。 耳が痛いことが書いてある本だと思うけれど、出版社に数百万の先行出資をさせて本を出すというのはこういうことだ。発注者である出版社(編集)の期待を裏切らない、それどころか喜ばせてみせるという意味で旺盛なサービス精神と人間力。そして出力の数と質を最大化するために、何があっても毎日書き続ける。浴びるほど本を読む。努力し尽くしている人の真摯な姿勢にひれ伏したくなるばかりで、ただ厳しいだけの内容ではないのが本書だ。 〈出版業界は過酷な競争社会です。勝負から逃げ、競争から振り落とされる人は、売れる作家にはなりません。〉 〈原稿や作品という言葉が本質を隠していますが、作家は、取引先から受注し納品するという意味で、他の製造業と同じです。〉 こういうのも当たり前なんだけど、意外と誰も言わない。次の二つなんてもう、版元を超えて編集者たちの日常会話あるあるで笑ってしまった。 〈メディアミックスにしても書籍の装丁等にしても、作家が頑固になって、結果売れなかったら、「ほらね。お前が要らんこと言うからや」と思われてしまう。〉 〈難しい人なのに売れている人は、手間以上に売れるから、出版社もとことん付き合う価値を感じているのです。〉 そうだし、「売れてない人ほど、なぜか面倒臭い(コミュニケーションコストが高い)」というのはじっさい残酷な現実だ。 編集者が言うと燃えるから、表立っては言われない。でもみんな思ってるし、理解しておく価値がある。というようなことが、たくさん書かれていた。 - 2026年2月6日
- 2026年2月3日
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