
本屋lighthouse
@books-lighthouse
2026年3月15日

不穏な熱帯
里見龍樹
読み終わった
部分的な引用によってなにかを記すことが難しい本で、それは最終盤にあらわれる「識別不能性」というキーワードによって端的に言い表されているような気もするが、不思議とたのしく読んでいたし、まだまだ読み続けていたい本だった。あとがきに「ニューギニアのワントアト盆地に住む人々は、祭礼の前、夜間に樹木を切り出して巨大な足場を築き、朝になってそれを見て、「精霊が造ったのか!?」と驚いてみせる」(p.405)というエピソードが記され、それがこの本の執筆と完成に似ている気がすると著者は言うのだが、私の脳内にはこのときなぜか友田とんが出てきて、「精霊が造ったのか!?」という台詞を再び発していた。
