@s_ota92
2026年3月15日
p13
「十二月二十五日だから、1、2、2、5の数を全て足すとちょうど10になる、というくらいの印象しかない。」
p24
「あとで、スペアを取るために、わざとストライクを外してくる。」
p28
「「実用に近づくほど退屈なものさ。」」
p38
「(縁起でもない?)」
p41
「専門的な話をして、後味の良かった経験はこれまでになかったので、自重したのだ。」
p61
「「その場合は<可>だよ。」「くだらない質問の場合は、<不可>。」」
p63
「諏訪野というのは、西之園家の歴史の結晶というべき執事の老人である。」
p70
「「さあ……、僕の知っている範囲では、いないようです。」」
p76
「「よいか……、太陽からの光、つまり電磁波のおかげで我々はものを見ることができる。しかし、太陽のような日常の常識が、あるとき思考の邪魔になるのだ。常識のために見えないものがある。さきほどの問題もそうではないか。3を7で割ることは日常にはない。それが、この問題に皆が悩まされた理由だ。自由な思考をすることが最も大切なことだ。それが綺麗にものを見るということなのだ。そして、自由な思考のためには、日常を滅却することが必要だ。それが重要なことだ。いつも、それを思い出しなさい。よいか……、既にある定義に迷わされてはならない。定義は、自らして意味のあるものとなるのだ。内も外も、上も下も、すべてを、自ら定義することだ。定義できるものが、すなわち存在するものである。」」
p87
「「まあ、案外プリミティブでいらっしゃるのね。」」
p94
「「頭の良い女性が魅力的でないというのは、能力のない男性が作り上げたイメージですものね。」」
p128
「今の彼女は、遮眼帯をつけた馬のように、目の前の狭い角度の視野しか持っていない。自分の周囲の三百六十度を、彼女はまだ見ていないのだ。いや、三百六十度にも、さらにまだニ軸の自由度がある。」
p129
「何も愛さなければ、失うものはない、それが人間の「洗練」というものだ、と彼は信じたかったのである。テレフォンカードのような薄弱さと、ドーナッツのような幼稚さに、呆れながらも、彼は、烏の嘴みたいに頑固に、まだそう信じている。」
p153
「こうして、クリスマスイヴに相応しいスペシャルな一夜は、大小様々な問題を提示し、いずれの解答も出さないまま、明けたのである。」
p158
「「西之園君。内側と外側の違いは何かわかる?」」
p163
「「正しいと思うことには従うし、間違っていると思えば反論する。わからなければ、わからないと言う。その三パターンしかない。」」
p180
「犀川は煙草を吸いながら、目の前の美人を見て、じっと話を聞いている振りをした。」
p183
「諏訪野は、何度も犀川に頭を下げ、「お願いします」のあらゆるバリエーションを披露した。彼は、ようやく、ボキャブラリィが尽きたとみえ、ヘリコプタに乗り込んだ。」
p193
「人間は自分の生き様を見せること以外に、他人に教えることなど、何もないのだ。」
p206
「文字は傾いているが、定規で測ったように同じ角度で、したがって、すべて平行である。」
p212
「「よいか……。言葉とは、その意味、一般的な意味以外に使うものではない。誤解を招かぬように言葉は選ばれる。それ以外の選び方を私は好まない。」」
p213
「言葉は滑らかに連続し、一定の速度、そしてリズムを持っている。」
p216
「「面白い質問だ……。今までで一番面白い質問だ。」」
p216
「「君は毎日何をしている?」それが博士の質問だった。」
p218
「「これは、君たちの言葉でいえば防衛だが、私の言葉では侵略だ。人間の最も弱い部分とは、他人の干渉を受けたいという感情だ。自己以外に自己の存在を求めることが、人間の本能としての幻想だ。この起源は、おそらく、単細胞の生物に遡るものだろう。」」
p222
「「では、君たち……。私も失礼する。読書の時間だ。」」
p223
「そういう自然体に逆らうような決心は、不思議に態度に出てしまうものである。」
p230
「「自分以外は他人でしょう?」」
p239
「「人それぞれ、立場っていうやっかいなものがありますからね。バニィガールの耳みたいなものです。残念ながら、本物のバニィガール。見たことはありませんけど……。」」
p241
「ここでは、内と外が反対になっている。」
p249
「逃げるのが一番嫌いだ。負けるのが一番嫌だ。」
p269
「それは人間の頭の骨だった。」
p281
「「セーターとコンタクトレンズは、人に貸さない方が良いね。」」
p293
「「上って……、天井に誰かいるんですか?」」
p298
「「なかなか興味深いよ。点が三つのときだけ、それらを含む平面が必ず存在するのと似ているね。四つでは決定できない。」」
p314
「もちろん、萌絵は、創平という発音をしたことがない。それを想像しただけで、彼女は顔が少し熱くなる。」
p319
「久しぶりの友人と、短い話をするのは、良い思い出ばかりが誇張されて、楽しいものである。」
p344
「細かく少しだけずれている角度が沢山集まって多角形を形成するように、全体像は美しい単純さを持っているのかもしれない。」
p347
「「ええ、まあ……、一日、呼吸をしていました。」」
p365
「電子メールの年賀状というのは、スペースシャトルでツタンカーメンを運んでいるようなものだ。」
p375
「たぶん、精神が忘却を望んだのであろう。」
p376
「「牛に引かれて善光寺詣り、だ。」」
p378
「(オリオン像はない!)天王寺博士の言葉を思い出した。」
p386
「「そう、それが君の最大のウィークポイントだ。つまり、それが、君のリミットを決めている。ウィーケスト・リンクだよ。鎖は一番弱い輪で切れる。」」
p394
「「正面ゲートには、そもそもオリオン像はないのです。」」
p405
「(幸いにも利き腕だ。きっと、うまくいく……。)」
p408
「「虎穴に入らずんば虎児を得ず、です。」」
p412
「プラネタリウムの照明は急に暗くなった。まるで、それが博士の感情表現とでもいうように……。」
p422
「「これが真実なんですよ。正面ゲートにオリオン像はないのです。」」
p429
「「しかし、人類の知恵は、このトリックを見破った。そのとき、中心と周辺は逆になり、内と外は裏返しになったのです。」」
p431
「「そして、博士は言われましたね……、自ら定義する者が問題を解くと。この建物の前と後ろ、右と左の定義、これが、問題の核心だったのです。」」
p435
「萌絵は、最高に上機嫌の自分を発見し、その敗因の分析に夢中だった。」
p440
「「実は、あの日、パーティのあとで、西之園君がキッチンでサンドイッチ……、のようなもの……を作ったんです。これは、僕の記憶が曖昧なのではありません。記憶は極めて鮮明ですが、彼女の作ったものが曖昧だった。」」
p441
「「西之園君は、そのとき……、胡椒の瓶の蓋が取れた、と僕に言いました。胡椒の蓋がですよ……。たぶん、サンドイッチに山のように胡椒がかかったでしょう。まあ、これが、本当の胡椒の誇張です。」」
p441
「「すべては、トゥリビアル、些末だが、無視できるほどではない。」「瓢箪から駒ですね。」」
p446
「「その質問だけで<優>だ。」」
p451
「犀川は、『睡余の思慕』の少年と老人の二人暮らしのストーリィを思い出した。」
p456
「「虎穴に入らずんば虎児を得ず、だろう?」」
p464
「「これが、貴方の自由な世界ですか?これが貴方の幸せですか?」」
p476
「「ここが外だ。」」
p479
「「君が決めるんだ。」」