笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE

26件の記録
- 霧@yoruto2025年5月3日読み終わった借りてきた本文、p129より抜粋。 犀川のこれまでの人生で、恋愛や愛情というものは、単なるウエイトだった。生きていくためにはデッドロードである。ウエイトで重心が高くなってしまっては、急カーブが曲がれない。彼は、自分が冷たい男だと思っていたし、また、そうありたいと願っていた。それは、子供の頃からの、大切なものを失ったときの経験から築き上げられた防波堤のようなものだ。文鳥も、モルモットも、犬も、猫も、皆、最後には死んでしまった。そのときの悲しみが耐えられなかった。何も愛さなければ失うものはない、それが人間の「洗練」というものだ、と彼は信じたかったのである。
- なこ@nonbibiri752025年4月15日読み終わった感想再読「本格ミステリィ」に包まれた核(コア)は恋愛小説で、蓋を開ければきゅんもメロドラマも存在しました。 …な ん で ⁈😂 —————————————— 「すべてがFになる」から始まるS&Mシリーズの3作目です。有名すぎてわざわざ概要語らずともいいかと思っちゃうくらいの一冊ですが、まぁ、少しだけお付き合いくださいな笑。 那古野市のN大の学生である萌絵は、同級生の片山和樹の家族が行うクリスマスパーティーに誘われます。萌絵は(そう見えないけど)お嬢様で、親御さんとパーティーの主催者に縁があっての招待です。萌絵を小さい時から知る、また現在萌絵が慕っているN大助教授の犀川創平はパーティーを羨みお願いして一緒に行けることになります。 そして招待された別荘三ツ星館では屋外の巨大彫刻が消えるというマジックが。皆がトリックを考えてる中で人が殺されて…。 という導入です。えとね、本の8割方はヒント散りばめられてるんだろうけどさっぱり分からないまま事件が追加されながら進みます。いざ種明かしの箇所にくると溺れそうな量の情報が追加されて全て見えます。すごい。 ちょっとネタバレなんですがスッキリではないんですよ…。トリックこそきっちり解決しますが、ざらっとした引っ掛かりが残ります。それがこのシリーズの魅力かも。それを定義するのは犀川先生であり読み手である私たちです。 理系ミステリィとよく言われてますが、理系っぽい話はぼんやり分かりそうな気がしたり軽く読み流しても支障はなかったりでゴリゴリ文系の私が楽しめる本ですので食わず嫌いの方はぜひどうぞ! 趣旨違うかもですが犀川先生と萌絵のもだきゅんも見どころです🤭 家族への推薦度★★★☆☆ (映像ならともかく、ミステリを読みつけてない人が読むのは骨が折れるだろうから笑)
- ゾウのパオパオ@paopao2025年3月10日読み終わったミステリーもの食わず嫌いしてたけどすんごい面白かった! キャラクターもいいし会話もいいし なんとなく会話のテンポや話し方が今と違うところがいい、上品だなって思う 全然本筋じゃないけど「戻ってくるまでに解けたら、お食事をおごります。もし、解けなかったら、私にキスして下さる?」って言い回し良すぎる タイトルの良さでシリーズの3巻目手にとっちゃったけど1巻から読も まだこの人たちのこと楽しめるのシリーズものって最高だ〜