直江 なお "博士の愛した数式" 2026年3月15日

博士の愛した数式
第一回本屋大賞受賞作、そして数学が出てくるであろうタイトルから気になっていた作品 読み終えての感想として、思考描写が絶妙で共感できる 家政婦の主人公が数学の問題解くシーンの解いているときの感覚や博士の残した数式から感じるものをうまく描写、言語化していて、「あーわかるなー」と思わず共感してしまう あの感覚を言語化できる作家さんを改めてすごいと思う さすがプロの作家さんである そして作中で様々な定理や数学用語に関する話が出てくるが、どの話も心に染みる 博士は伝えたいことを数学の話とリンクさせて伝えるのが上手である これも数学を愛しているからなせる技だと思う 物語の終わり方も無理に劇的な展開で終わらせるのではなく、フェードアウトしていくような終わり方で余韻が楽しめる それでいて読んでいる最中に現在のことを思わせる描写があり、物語全体を通して時間的な奥行きを感じられる 物語の終わりに息子のルートが数学の先生になることがわかる きっと博士の影響だろう 博士との交流を通して数学の面白さ、楽しさ、そして美しさを知ったからこそ数学の先生という職に就いたのだと思う 現役の数学教師として初心を思い出した 一人でも多くの生徒に少しでも数学を楽しい、面白いと感じてもらいたい、そんな思いで教員になった 自分の原点(オリジン)を思い起こさせるそんな本人に出会えた気がする 久しぶりに心に染みる温かい小説を読んだ気がする 半年ほど前に読んだ瀬尾まいこさんの「そしてバトンは渡された」以来かな 温かい気持ちにさせてくれる本も読んでいきたい おすすめの本があったら教えてください!
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