さくらん "ルワンダ中央銀行総裁日記増補..." 2026年3月16日

ルワンダ中央銀行総裁日記増補版
生涯ベスト10に入りそうなくらいの名著。 日銀勤務の著者が、突然の打診を受けルワンダ中央銀行総裁に就任し、赤字続きのルワンダ経済を立て直す道筋をつけていくというもので、人気の新書という触れ込みがなければ手に取っていないかもしれない。馴染みのない経済用語もあり、都度Googleで検索しながら読み進める必要もあった。 ルワンダのことも中央銀行の業務がなんたるかもあまり理解していない状態でも、著者の財政再建への熱意がびしびしと伝わった。 様々な思惑を持つ人々に囲まれても淡々と政策を進める胆力、その一方でルワンダの市民達との対話を重視する思慮深さ。遅ればせながら、社会人として鑑としたい。 著者の公平で利他的な視点を通して見れば、ルワンダの政治家達も素晴らしい人が多く、改革を成功させるのは著者の記載の通りやはり人なのだと実感させられた。 ルワンダのその後について、本の末尾にはオイルショックや動乱などで経済成長が一時的にストップしてしまった記載があり、心配したが、あらためて現状を調べてみると政権体制には多少問題がありつつも「アフリカの奇跡」「女性の地位向上」などポジティブな言葉も見え、著者の蒔いた種は少しづつ芽を伸ばしていると感じた。
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