ジクロロ "成長理論 (岩波文庫 白15..." 2026年3月16日

ジクロロ
ジクロロ
@jirowcrew
2026年3月16日
成長理論 (岩波文庫 白154-1)
成長理論 (岩波文庫 白154-1)
ロバート・M.ソロー
以下においては思いきって単純化された話、いわゆる「寓話」を扱うのであることに留意しておいていただきたい。 「寓話(パラブル)」とは、私の辞書の定義によれば、「つくり話または譬え話であって(ただしその話の筋はもっともらしく運ぶのがつねである)、それをつうじて道徳上あるいは精神上の関係が型どおりに説法されるようなもの」である。そこでもし道徳上ならびに精神上の関係が説かれていいものなら、経済上のそれが説かれてはならない理由はどこにあろうか。読者の皆さんが寓話に求めるものは、もともと文字どおりの真実さなのではなく、語り口の巧妙さなのである。そして巧みにできている寓話でさえ、それが妥当する範囲は限られたものでしかないであろう。 (p.52) 「成長理論」ーー「脱成長」を掲げる右派が支持されるこのご時世に、真っ向から対立するようなタイトルの本を灰色の岩波文庫が新刊として送り出している、まずそこにシビれる。 「経済」を語ろうとするとき、どこか胡散臭さがつきまとう。 「寓話」という語り口を、どこか開き直ったかのようにして持ち出す著者には、個人的には好感がもてる。 確かに「経済」というものを堂々と語るには、形式として寓話がぴったりなのかもしれない。 「語り口の巧妙さ」、そんな、のっけから手札を曝け出してしまうところに、それまでの経済論と一線を画しているのでは?と期待してしまう。
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