
不立文字文文
@huryumonji_ayahumi
2026年3月17日

人間失格
太宰治
12歳の頃に新潮文庫の方を読んだけど、最近ちくま文庫から出た新しい方も装丁がとても綺麗だったので、読む用と観賞用に2冊購入。
高校生の読書感想文でこの作品の事を書き、銅賞をもらったのは良い思い出。
初めて読んだ時の衝撃はすごかった。
(それは世間が、ゆるさない)
(世間じゃない。あなたが、ゆるさないのでしょう?)
(そんな事をすると、世間からひどいめに逢うぞ)
(世間じゃない。あなたでしょう?)
(いまに世間から葬られる)
(世間じゃない。葬むるのは、あなたでしょう?)
世間知らずの小学生だった私が、この部分を読んで最初に思ったのは、『あ、それ公の場で口に出して(本に書いて)良い事なんだ』という事だった。
当時私は、自身の周りで起こる教師からの体罰や同級生からのいじめなどの問題があって、人間関係にずっと悩まされていたのもあって、個人とは、団体とは何かずっと考えていた(恐らく私達の世代が体罰を受けた事のある最後の世代だと思う)。
大人になってから再度読んで見ると、主人公の事を碌でもない人間だと感じるようになったが、それでも、どうしても嫌いになれない。
今でもこの作品は、私の心の炎だと断言する。








不立文字文文
@huryumonji_ayahumi
家に帰って、解説をじっくり読んだ。
多和田葉子さんがカフカの変身と人間失格の世界観を比較してる解説がとても面白い。
両作を読んだ事のある人の中に、ひょっとしたらわかってくれる人が何人かいたらとても嬉しいのだが、この両作は意外と似ていると私は思う。
私自身も、葉蔵がもし突然虫になったらどうなるかとか、逆にグレゴール(新潮文庫版はグレーゴル)は葉蔵のように道化ができるならどうなるかとかをたまに考えていたから、変身のタイトルが出た時はとても興奮した。
