torajiro "移動と階級" 2026年3月18日

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@torajiro
2026年3月18日
移動と階級
移動と階級
伊藤将人
移動にまつわる社会学、モビリティーズスタディーズ入門としてかなり丁寧に書かれた良い新書でした。 「行きたい場所に、いつでも行けますか?」 「自分の移動を自分で決めて、実行できますか?」 冒頭で二つの問いが投げかけられ、行ける人と行けない人、実行できる人と実行できない人、あるいは行く人と行かない人の間にはどのような違いがあるのか。それを経済的な格差、ジェンダー、障害や病、都市と地域、環境問題とグローバリゼーション、自由と移動、旅行・観光、移住、難民、歴史や技術などさまざまな社会的な観点から眺める視点と論点、そして価値観の違いがあることを提示していく。 SNS等でしばしば見かける「移動する人が勝つ」的なマッチョな価値観の影にどのような問題があるのか、単純にそうした価値観を批判するだけでなく、能力主義と同じように、移動の価値というものがかなり現代社会に生ける私たちの前提となる価値観として強力に染み付いていることについて捉え直す機会になりました。終盤のブックリストも良かった。何冊か読んでみたい。
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