移動と階級

85件の記録
- 1neko.@ichineko112025年8月20日読み終わった東京から新青森までの新幹線で「移動」中に読む 他人に「移動」を手助けしてもらっている間に、読書という文字情報の視覚的入力ができる時代って、人類の歴史のなかでは、割と最近なのだなと思う。 文中に、やむを得ず、自動車の中で暮らす「下層ノマド」が説明されているが、先日読んだ「滅私」で知った「VAN LIFE」の写真集をふと思い出す。 その取り扱いのコントラスト(かたや、経済的困窮等に伴う不自由なさ、とかたや、ミニマリストの自由さの対比)に気づいて、ジワリと楽しむ。 映画「ノマドランド」は観たことないので、今度、視聴してみよっと。
- いなだ易@penpenbros2025年8月17日読んでる広島一人旅のお供 「表現の自由、信教の自由、学問の自由、結社の自由、職業選択の自由など、私たちの暮らしは多くの自由を権利として認めることで成り立っている。それらと比べると、一見、移動の自由は地味に映る。しかし、掘り下げて考えていくと移動の自由は決して数ある自由のうちの一つではないことがわかる。なぜなら、移動の自由を制限されることは、人間にとってとても重大な帰結をもたらすからである。」 近代法の世界では、移動の自由は生命身体に次いで重く評価されるものの一つだ。とはいっても対国家で問題になるイメージが強いかもしれないが、日常生活ではあまり意識されない。 移動は好きだ。留まっている間に張り付いていたものが剥がれるように気分がすっきりする。 近いうちに地元の職場を辞めて遠方に引っ越すのだが、その選択に対して周りにかけられる言葉(おめでとう!結婚はしないの?暇になるなら海外旅行したら?すばらしいね!自由ってとても贅沢なことだよ……)がジェンダーや階層と結びついていることに引っ掛かりを覚えてもいる。 価値中立的な営みではない「移動」
- つつじ@m_tsutsuji08152025年8月9日読み終わった"では、なぜ、メルケルはテレビ演説で旅行と自由の移動にあえて言及したのだろうか。 スピーチの背景にあったのは、旅行や移動の自由はドイツ国民が〝苦労して勝ち取った権利〟であり、自分たちにとって大切な移動の自由を制限することへの心苦しさであった。鍵を握るのは、ヨーロッパ、ドイツにおける移動の自由と権利の歴史、そしてメルケルの過去の経験である。" "それでも、移動の自由が人々の権利として認められていることは、理不尽な支配や統治に抵抗するための最低限の条件なのである。" 移動の自由の重みを知っているはずの欧州人がなんで飛び恥なんかに熱狂したのかわからないでいる
- 鷹緒@takao_tanka2025年7月29日ちょっと開いた読みたいな〜と思ってたらPodcastの試し読みラインナップに入ってくれたので早速聞きました 車がないと買い物も通院も難しい地域に住んでるので、著者さんのお父様の話めっちゃわかる〜と思いつつ、えっもしかして著者の先生すごくお若い……!?と驚いてしまいました 閑話休題 先だっての選挙の際、投票会場には当たり前のように自家用車で向かいました 古い公共施設の狭い駐車場は同じように投票に来た人の車で溢れており、ちょっと危ないかな〜と思っていたら案の定目の前で接触事故が起きました (※わたしは目撃しただけです) 投票会場くらい徒歩か公共路線で行ければいいのにな……と改めて思った次第であります ※Podcast「聴く講談社現代新書」にて冒頭のみ試聴
- 雨のち晴れ@kotaro2025年7月12日読み終わった@ 自宅「移動」とは、社会的で、政治的で、経済的なもの。 これだけ「移動」を考察した本も珍しい。 以下、参考になった箇所 移動に価値を見出す成功者たち 例 堀江貴文「多動力」 例 入山章栄「発想力は移動距離に比例する」 日本の総人口は約1億2450万人だが、そのうち65歳以上の高齢者は約3600万人、障害者手帳の所持者は約610万人、ここに幼い子供を育てている人や、妊娠中の女性などを加えると、何らかの移動の不自由を抱えている可能性がある人の数は、全人口の3分の1を超える →たしかに息子と娘をべビーカーで移動するのは大変だった。電車でも、子供に優しい人から、うるさいと言ってくる人までいろいろいる。 「移動不可能財」へのアクセス 「移動不可能財」とは、それを移動させることが不可能であるが、移動させることに多すぎる費用がかかる財 すべての観光地は、その場所から移動させることができないし、その場所に存在することに大きな価値がある。万里の長城やストーンヘンジ、グランドキャニオンなどの不動産を見るためには、そこに行かざるを得ない。 この世が「移動できないもの」で溢れているからこそ、移動には価値が生まれる。
- Sanae@sanaemizushima2025年7月10日読み終わった移動する人は成功する、という言葉には少し違和感をもっていて、その違和感に対しても丁寧に解説してくれている本だった。 膨大な情報から筆者がひとつひとつ読み解いてくれる。 経験上、仕事で、たとえば欧州と南米のカップルが第三カ国(アジアが多い)に一時的に住んで子どもを育てているような家族に出会ったり、旅行で数年間家に帰っておらず、ずっとサバティカルして、世界各地転々としつつ仕事している人に出会うこともある。 そんな中で移動も滞在も多様化しているなと感じることも多い今日この頃。 ジェンダー、障がいなども含め、多角的な面から格差を拾って移動についての検討は意義深いと思う。 筆者が移動について関心を持った理由も興味深かった。長野県のご出身で、首都圏から移住してくる人が多い土地でもある。移住者と触れ合う中で芽生えた関心とのことで、それもすごく納得。評判のパン屋さんって、長野に移っちゃうことが本当に多いんですもの!
- chimidori@chimidori2025年7月9日読み終わった要旨:移動の機会や自由には格差があり、その公平(モビリティ・ジャスティス)を実現する責任は誰もが負っている。そのために、可視化されていない当たり前を問い直し、格差や不平等と向き合いみんなで考え続けることが必要である。
- 勝村巌@katsumura2025年6月29日読み終わった毎週土曜の9時頃から配信されているYouTubeのニュース番組「人文ウォッチ」で紹介されていたので読んでみたら大変に興味深かった。 「行きたい場所に、いつでも行けますか」 「自分の移動を決めて、実行できますか」 という二つの問いに対して様々な社会、政治的状況を加味して全世代的に問いかけると、実は様々なバイアスがある、ということを網羅的に扱っている内容。 僕は都内在住で車などは持っていない。基本的な移動は公共の交通機関だった。玄が幼い頃はベビーカーに乗せてどこまでも行ったが、やはり渋谷や新宿などはの乗り換え駅では、色々と遠回りをしないと移動に難儀したことはよく覚えているし、また、2年前に板橋から都心に引っ越してきたことでモビリティが飛躍的に改善されたことは肌身に感じている。 移動資本やネットワーク資本というものが、万人に公平に与えられるべき移動可能性に強く作用している、という現代社会の状況を網羅的に解説してくれている。 すごく興味深い本でした。巻末にモビリティに興味のある人へのおすすめ本が入門的な内容から研究的なレベルの高い本まで紹介されているのも良かった。 大変におすすめな本です。 人文ウォッチ https://webgenron.com/articles/jinbunwatch
- 風来書房@furai_books2025年6月3日読み終わった「移動」にまつわる格差について読み解く本。おもしろかった。 現状把握と問題提起が主テーマなので、読んだ後にどのような形で自身のなかに取りこんでいくかが重要。 参考文献とはべつに列挙されている巻末ブックリストが、本文内で取り扱った幅広い関連事項のとっかかりとして非常に参考になる。
- mizuiro@transparency232025年5月29日読み終わった最近の興味関心と周辺要素が紐付いたりさらに拡張する内容だった。移動する人しない人の多様性にとどまらず、移動する人の中でも移動の動機や理由の内訳はそれぞれ置かれている状況などによっても異なること、そして公平性についての考察も興味深い。 かなり網羅的なので、参考文献やブックリストでより細やかに掘っていくのも面白そう。