
さくら
@saku_kamo_ne
2026年3月18日

美しい距離
山崎ナオコーラ
読み終わった
<読了>
主人公とその妻。二人の存在と関係性が、文章を通して、温度ごと伝わってくる。
はじめの30ページで、泣いてしまった。
大事な人が病にかかった経験はないけれど、これから先、まったくないとも言い切れない。そんな、起こりうるリアルを感じた。
装丁のやわらかい色を見て、ふたたび泣きそうになる。
夫婦のかたちも、距離感も、いろいろ。
死ぬのが、怖くなった。
結婚とか、家族とか、「いざという時のための安全装置」みたいな話に、これまでは「なんだよそれ」って思っていたけれど、今なら、少しわかる気がする。死への恐怖は、計り知れない。
大切な人が死ぬのも、嫌だ。
想像もしたくないけれど、想像しておかないと、もしその時が来たとき、何もできなくなってしまいそうで怖い。
闘病と介護。どちらも縁遠い気がしていたけれど、小説って、こんなふうに身近に感じさせてくれるんだなと思った。
───山崎ナオコーラ(著)『美しい距離』(文藝春秋、2016年)



