
仲西森奈
@mit_valentin
2026年3月18日

読み終わった
船橋に目を見て渡して無視さるるティッシュ配りの人の目を見き
おしろいばなの匂いおもたく路地をゆき滅私のこころ流れ寄りたり
床に落としし桃のぬめりににんげんの毛髪つきて昼は過ぎたり
カーテンはひかりの見本となりたれば近寄らず見つ昼のなかほど
思い出が油となりて流れだす夜を釣り人のごとく立ちおり
犬と人つながりながら歩きおり蚊は降りながら死ぬる初秋を
晩秋や シャワー浴びれば転がってゆく鉛筆の幻聴すずし
開かれし傘ことごとくはりつめて飯田橋陸橋を行き交う
分かり合うという幻想の絶景に胸ひらきおり桜花のごとく
