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@miho-0525
2026年3月18日
わたしを離さないで
カズオ・イシグロ,
土屋政雄
読み終わった
※超ネタバレあり※
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優秀な介護人キャシーは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。
生まれ育った施設ヘールシャムの親友トミーやルースも提供者だった。
キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。
図画工作に力を入れた授業、
毎週の健康診断、
保護官と呼ばれる教師のぎこちない態度…。
彼女の回想がヘールシャムの残酷な真実を明かしていく。
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臓器移植。そのための施設。
使われて、使命を果たして死んでいくこと。
ずっと昔読んだ時は、この物語自体は壮絶なはずなのに、淡々と語られていく口調がどうしても気持ち悪くて読みにく感じたのを覚えてる。
でも数年たってから読んだら、この口調で良かったんだって思ってスルスル読めました。
しっくりきた。
自分たちの使命を徐々に知らされながら、そのなかで育ったキャシーが語ってるんだから、それが彼女の日常で、人生だったんだもの。
ここ忘れられない部分▼
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癌は治ると知ってしまった人に、
どうやって忘れろと言えます?
不治の病だった時代に戻って下さいと言えます?
逆戻りはありえないのです。
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臓器提供のために生まれた人間も
人間なのは変わらないから人間として扱うって
一見まともなようだけれど
すると臓器を『使う』ことを躊躇することになる。
でもね、それよりも、なによりも、
自分や、自分の子供や恋人や家族が死なないことのほうが大事なの。
そうなってくると
それらをわたしたちは日陰に追いやらなきゃいけない。
罪悪感で潰されないように、見えないところに。
そもそもクローンなんて作らなければいいのではと思ったところでもう遅い。
作れるし大事な人を救えると、
知ってしまったんだもの。
クローンにも人権を、と綺麗な事を言いたい
けどそしたら、【使う】ことができる?
結局その種類のことは、逆行はできない。
↑の癌のセリフ言ってるのはその施設を運営してた大人で。
クローンの子供たちを臓器としてみてる最低な大人だ!人でなしだ!ってなりそうだけど
このひとたちは、どうせこの研究が無くならないのなら、クローンたちをせめて生きてるあいだ、人間としてまともな暮らしができるように人生全部捧げた人たち。
終盤のエミリ先生とマダムとの会話が印象が強いなぁ。。
展開やシーンでドンと来る感じでなくって
じわじわ着実に揺さぶってきて重たい余韻をハッキリと残す本。
マダムの気持ち考えてしまって涙。
どうしようもないことと、自分ができることを、きちんと分別してやれることをすべてやったひとたち。
それで誰かを救えるかはまた別の話だとしても。
クララとお日さまも大好きだけど
これもかなりかなり、心に残った本になった。



