のーとみ "ロイヤルホストで夜まで語りた..." 2025年3月16日

のーとみ
@notomi
2025年3月16日
ロイヤルホストで夜まで語りたい
ロイヤルホストで夜まで語りたい
ブレイディみかこ,
上坂あゆ美,
似鳥鶏,
古賀及子,
宇垣美里,
宮島未奈,
平野紗季子,
朝井リョウ,
朝井リョウほか,
朝日新聞出版,
朝比奈秋,
村瀬秀信,
柚木麻子,
温又柔,
稲田俊輔,
織守きょうや,
能町みね子,
青木さやか,
高橋ユキ
朝日新聞出版編「ロイヤルホストで夜まで語りたい」読んだ。これを大手出版社が出したというのは、出版が変わってきているということなのか、ロイヤルホストの記事広告的な本なのか、その辺はよく分からないけど、本来は文フリとかで朝井リョウあたりが自主出版として出すような本だと思うし、そうであれば、もっと面白い本になっていたような気がするものの、これが全国の本屋で普通に買えるというのも悪くないし、このままでも凄く面白い本なので、それはそれでオールオッケーだとも思う。 ほんと面白いのだ。ただただ、色んな人が色んな形でロイヤルホストについての文章を書いているだけで、ロイヤル愛の大きさもそれぞれで、中には、お前本当にロイヤル好きか?というような文章も混ざってるのだけど、その辺の、大手出版社らしいマーケットへのどうでもいい配慮も込みで、「今作られる本」になってる。途中のコラムと最後の鼎談みたいな蛇足とも言える古い出版の尻尾が残ってるのもまた面白いと思えるくらい、なんだかいい本だった。もちろんそこには、私個人の、ロイヤルとロイヤルホストへの、もう愛というよりバディと呼びたいような思いが含まれているのだけど。 エッセイとして面白いのを書いてるのは、やっぱり福岡出身者だったりするのも、正しいロイヤル本なのだけど、同時にロイヤルホストがある街、町の中のロイホという、街エッセイとして面白い文章を書いてる人もいて、ロイヤルの可能性の大きさと、作家性の融合が面白いものを生む事実に泣きそうになったり。いずれにせよ、こういう本は引いて書いちゃダメなのだ。どういうスタイルにせよ前のめりで書いてる人のが面白い。素晴らしいのは、全部の文章を合わせると、ロイヤルホストを語るにあたって外してはいけない要素がちゃんと網羅されてること。ちゃんと、あのオレンジとメロンのシャーベットや名作のスイートポテト、おいしいパンが売っていたこと、洋食屋としてのロイヤル、焼肉屋だったロイヤルホスト、伝統のビーフシチューが小さくなってること、フェア・メニューのマニアックさ、アイスにあったかいチョコソースをかけること、ドリンクバーのココアがヴァンホーテンなこと。書かれてないのは、せいぜい、かつてのお代わり自由なコーヒーが無駄に熱々だったことと、ブリオッシュが絶品だったこと、あと私の食エッセイ本「Book and Bites 本を読んだら食べたくなって」に書いた幻の褐色のポタージュスープのことくらい。コスモドリアには蓋が付いていた記憶もあるけど、ちょいあやふや。 藤井隆の「Music Restaurant Royal Host」を聴きながら読んでいたら、ちゃんと出てくるし、大野雄二の仕事についても、しっかりフォローされてる。そしてみんながコスモドリアとオニオングラタンスープを高く評価してる。そんな本を読んだら、ロイヤルホストについてのエッセイを書きにロイヤルホストに行きたくなる。現在の私のホーム・ロイヤルは西新宿店だけど、エッセイ書くなら神楽坂店か、思い出の南福岡店。音羽店は行ったことがないけど、似鳥鶏のエッセイ読んだら行きたくなった。朝井リョウのクイズは4問当てたぞ!
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