
ツミタ
@simultan
2026年3月22日
資本主義の敵
チョン・ジア,
橋本智保,
鄭智我
感想
タイトルが良いと思った。
資本主義の敵。
思わずギョッとしてしまうような、物々しい響きだけど、中身はそんなことなくて、思想バリバリって感じではなかった。
いや、まぁ、政治的ではあるんだけど、肩肘張ってない、フランクな文章で、むしろ、政治や経済の仰々しい感じを蹴飛ばすような、そんな作品だった。
そういう意味で、タイトルの重々しさと中身の軽妙さは、"フリ"と"オチ"が効いてて、ニヤリとさせられた。
初めてこのタイトルを目にしたときには「売れないだろうなぁ」なんて思ってしまったんだけど、それで良いというか、「わざわざ売れ線狙いにいきませんけど」っていう態度表明なのかもしれない。
この売れ行きに媚びない感じ、商業主義へのユルい非服従こそ、真の「資本主義の敵」なのかも。
表題作以外の作品も面白かった。
色々なテーマを、色々な語り口で物語っていて、作者の表現力の幅広さを感じた。
チョン・ジアいいね。