
taisuke
@taimiyauchi
2026年3月22日
美は傷
エカ・クルニアワン,
太田りべか
かつて読んだ
おもしろさ抜群のマジック・リアリズム小説。
ある美しい娼婦が死後21年経ってからよみがえる、という衝撃のシーンから始まる。しかし話はそこから過去にさかのぼる。過去にさかのぼったと思うとまた時代が進み、徐々に登場人物が増え、徐々に話の全体像が見えてくる。
マジック・リアリズムの手法を使い(亡霊がたくさん出てきます)、コミカルな筆致で進められるこの小説は、架空の町ハリムンダの、オランダ統治時代から日本占領時代、そして独立から1965年の9月30日事件、さらにその先の時代までが描かれる(とくに戦争と9月30日事件が大きな山として描かれる)。
訳者あとがきによると、著者は、暴力に彩られたインドネシアの歴史を描きたかったのだという。
娼婦はなぜよみがえったのか、何のためによみがえったのか、それがラスト。
この作家の他の著作はまだ日本語に翻訳されていない。翻訳待ち遠しい。
(ただ、一つの小説が映画化され、邦題「復習は私にまかせて」でAmazonプライムなどで公開中)
著者エカ・クルニアワンのインタビュー動画: https://youtu.be/S_gBz2AQDd0?si=F4mQu-_ceP7Ys5WZ
日本語版編集者の方のnote: https://note.com/asn5x/n/n47e020f283b2
