美は傷

36件の記録
- にわか読書家@niwakadokushoka2025年4月12日読み終わった@ 自宅読後、タイトルに唸る。 アジア文芸ライブラリーを読むのはこれで3冊目だが、ますますファンに。 この頁数でも読めてしまう不思議。 毎回あとがきもありがたくて、今回の「一旦消化され再構成された物語」というのも納得。 刊行予定の本も面白そうだし、既刊の2冊も早急に入手して読まねば。
- fuyunowaqs@paajiiym2025年3月15日読んだ知人や友人には薦めづらい内容だが、ずっと読みたかった作品なので、文庫の絶版からすくい上げてもらえて大いに感謝している。 14〜15章でにわかにフワフワしてきたな……と思いながら読み進めたらそのまま終わってしまった。フォーカスする人物を切り替えるたびに物語の糸が切れてしまうところ、わずかに時の流れが前後するところは惜しく感じられたが、おおむね楽しく読んだ。とくに終盤の、ママン・ゲンデンの積年の恨みが怒りによって爆発したときの冷徹な語りは圧巻だった。デウィ・アユが役目を果たして去る場面もさっぱりしていて見事だった。
- fuyunowaqs@paajiiym2025年3月14日読んでる13章まで読んだ。 なんだか良さげな雰囲気でおめでとうおめでとう言いあってますけどぜんぜんおめでたくありませんよね?! という気持ちと、でも赤子に罪はない……という理性の狭間で混乱している。 今日はここまで。 執着と略奪のつづら折りは読みごたえがあってたしかにおもしろいけど、今のところマジックリアリズム小説というより、すこし不思議な群像劇という感じ。
- fuyunowaqs@paajiiym2025年3月13日読んでる4章まで読んだ。おもしろいとは言いにくい悲惨な場面がいくつも描かれていたが、間違いなくおもしろい。はやく続きを読みたい。寝不足は寝るしかない。
- fuyunowaqs@paajiiym2025年3月12日読み始めた地図帳と地球儀を手元に並べつつ3章まで読み進めたが、思いのほかインド神話のエッセンスが強くて寄り道すべきか迷いつつ……もうしばらく様子見。
- 読谷 文@fumi_yomitani2025年2月14日読み終わった何故こんな暴力と性暴力に満ち溢れたひどい話を執拗に読まされねばならんのだ、とドン引きし、なのに主人公の娼婦デウィ・アユと女たちよ、達観しすぎてておかしいだろ、と突っ込み続けながらもページをめくる手は止められない。 そして14章からいよいよ伏線が回収されてゆくにつれて、否が応にも物語は熱を帯びてゆき、結末のカタルシスはすごかった……。決して好みではないタイプの話にもかかわらず、ぐいぐい読まされてしまう吸引力が超強烈な作品。比喩がやたら面白くてツボだった。 「傷だらけのインドネシアの歴史と人々を、物語表現によって再構築している」という訳者あとがきによって、この物語を少し理解できた気がした。
- りなっこ@rinakko2025年1月13日かつて読んだ素晴らしい読み応え。マジックリアリズムの魅力に溢れ、頗る面白くて最初の一文で即引き込まれた。 インドネシアの架空の港町を舞台に、オランダ植民地時代から日本軍による占領、独立戦争と大規模な虐殺…という暴力の歴史や古い王朝の伝説、美貌の娼婦デヴィ・アユとその一族三代にわたる悲劇的かつ闘争に満ちた物語とが、絡み合わされ語られる。 時に人を突き放すような振る舞いをするどこか達観したところと、愛情深さとをあわせ持つ主人公デヴィ・アユの人となりが好きだった(そして、冒頭の出来事の意味がわかったときに更に痺れたw) 装画も素敵だ。