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@ryojun
2026年3月21日

わたしの知る花
町田そのこ
読み終わった
頼りないって、なんだ。ハナから誰かを頼ろうとてる自分の性根を恥じろって話。『アリ』とか『ナシ』とか当たり前に選ぶ側の立場に立つなって話。p7
いまは七月の半ばで、すでに夏本番って感じなのに、セミは大合唱してんのに、からだに冬を持ってる感じがした。ああ、このひとは冬の人なんだなーって思った。p12
「話を聞く限り、あんたたちはまずは理解が必要だと思う。理解というのは、互いの努力が一方的じゃ、無理だ。相手と自分が、同じくらいの努力ですり合わせていくしかない。どちらが上回っていても、ズレが起きる。思い込みや、知ったふりが生まれる」
「そして理解に深さを求めるのなら、後ろめたいことでも、隠したいことでも、向き合って詳らかにしなくてはいけない」
「だからこそ、見せる。そして相手が全部見せてくれたら、丸ごと受け入れる。それがどんなことでも。呆れるようなことも、傷つくようなことも、あるかもしれない。でもそれは、それぞれの思い込みから生まれる感情なんだ。思い込みに振り回されることなく、ただ、芯を見て、受けとめるようにしろ」
「そういうことをしていないのに、理解できると思うのは傲慢だ。その逆もしかり」p62.63
近くにいてもらおうとして傷つけるくらいなら、離れた場所で笑っていてほしいわ、って。束の間でも傍にいて笑いあえた、その記憶だけで十分。大事なひとが笑っている、それだけでいいのよ。近くにいるとか、触れていられるとか、望み過ぎだと思えばいい。p135
「まっすぐに生きてきたひとは、いつか愛される。まっすぐに誰かを求めたひとは、いつかまっすぐに求められる。背中を、追ってくれるひとが現れる」p137
永遠に失われることはないと思っていても、なくなる愛がある。ある日突然ふぅと消えるわけではなく、ゆっくり枯渇していく愛がある。p204