
arctic
@arctic
2026年3月21日

読んでる
ミトラ神が古代メソポタミアの遺物でも確認できる古い神だってことは知っていたから、ミトラス教はその信仰が長いときを経て教義化していったんだろうと思っていたけど、ぜーんぜん違うっぽくて度肝抜かれた。
本書の流れとしては、まず、歴史的にミトラ神がどんな神として各地の各時代に取り扱われてきたかを、ミタンニ王国の遺物から時系列に沿って説明する。
偉大な神の連れだったり、もしくは配下だったり、古インドの神々と並べて語られたり、太陽神や契約神だったり、ミトラ神は様々に語られてきた。
このあたりは、古代宗教がミトラ神中心に雑多に言及されていて非常に楽しい。
が、時代がローマ帝政期まで下ると状況が一変する。帝国各地で同時多発的に、高度に教義化されたミトラ信仰に基づく石碑が一斉に製作されているのである。
このことについて、著者や先行研究は、私が想像もしなかった結論を出している。
つまり、ローマ帝政期の最初期に、交通の便のいい都市部(おそらくイタリア)で、イランとギリシアの宗教を融合させ、階位制度や神殿の構造を備えた高度な宗教として、ミトラス教を確立させた【たったひとりの教祖】がいたはずだと言うのである。
さらにすごいのが、【たったひとりの教祖】を、ミトコンドリア・イブのような仮想の人物としてではなく、具体的な人物名まで出して特定しているのである。
歴史ミステリーのような高揚感を味わった。
ここまで読んでまだ35%である。面白すぎ。