
kake
@kake_06
2026年3月23日
イン・ザ・メガチャーチ
朝井リョウ
読み終わった
本屋大賞ノミネート作品2冊目にして初の朝井リョウさんの作品。
推し活という新しい宗教を築く者、のめり込む者、かつてのめり込んだ者。世代や立場の異なる3者の視点から今の社会を風刺的に描く。
本作品では情報が溢れる社会において、2パターンの人間が描かれていた。
一方は、視野を広げるが情報量が多くなり着地点を失う者、もう一方は、視野を狭め何かに夢中になることで自分というリソースを使い切る者である。
正解がない時代において、前者が正解のようにSNS等で発信されているが、本当に幸せなのはどちらなのか考えさせられる。
「我を忘れて何かに夢中になっているほうが、楽だからです」
後者は自分というリソースを使い切ることによる達成感や安心感と同時に、一緒に夢中になれる優しい繋がりを獲得することができるからだ。後者は女性に多いが、それは常に助け合い情報を交換するような、定期的に集まるコミュニティを持っていたから。一方で男性は、仕事が忙しいやプライドなどから集まることを避けがちになり、気付けば大人になった時に気軽に会える友達やコミュニティといった繋がりを失っている。実は推し活のようなものこそ男性に必要な宗教であり、コミュニティなのだろうか。
「理由はないけどなんか弱り気味だから会いたいとか、ちょっと寂しいから話したいとか、そういうこと今のうちに素直に言えるようになっておいたほうがいいなって。多分そういうのって、大人になればなるほど言えなくなっていきますよね、特に男って。」
成功が正解なのか、幸せが正解なのか。
