しんどうこころ "ペドロ・パラモ" 2026年3月23日

ペドロ・パラモ
ペドロ・パラモ
フアン・ルルフォ,
増田義郎,
杉山晃
巻末、訳者・杉山晃氏の解説を読んで、くやしいかな、ここで初めて全体像が見えてくる。 断片と記憶、そして声。 幻想的な浮遊感とは異なる、もっと根源的な「浮遊」がこの作品にはある。時間は断片化され、宙に浮いたまま、不規則に現れる。 冒頭では何が起きているのか分からないほど読者を突き放すが、読み進めるにつれてゆるやかにピースが接続されていく感覚が面白い。 本作はストーリーが円環構造をなしていると言われるが、一度読んだだけでは正直、掴みきれなかった。 再読のたびに、また違った顔を見せるのだろう。
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