
転寝
@uta_tanezz
2025年3月16日

カフネ
阿部暁子
読み終わった
「お腹がすいていることと、寝起きする場所でくつろげないことはだめ。子供も大人も関係なく、どんな人にとっても。」に共鳴する人々が家事代行サービスを通じて人を勇気づけていく話。ラストが素敵で泣いた。
私ももともと食が細く、初期の主人公の「お腹がすいてるけど食べたくない」という気持ちに共感できてしまうからこそ、鮮やかな家事代行(おいしいご飯を食べ、部屋が整えられていく)によって人が生きる気力を取り戻していく様には感動しました。
食べるという行為は栄養補給のためだけでなく、”おいしい、楽しい、嬉しいという気持ち”を与えてくれる。それが生きることにとっていかに大事かをカフネに教えてもらった気がします。
あと、自分が一生独身だったとしてもこの物語があれば支えになってくれるかもしれない と思えました。
あと、卵味噌という料理を初めて知って、作ってみたくなりました。
🔖
__今日は薄曇りだ。やさしい水色の空に粉砂糖を振り撒いて、そっと刷毛で広げたような雲がかかっている。
__そうすることでやっと始められるのだという気がする。...それでも善きものが何も残されていないわけではない、これからの自分の人生を。
__この子にとって何かを食べさせてあげることは『好きだよ』って伝えることなんだなって
__わたしの人生、わたしの命の使い道は私だけが決められる。望みがあるならぐずぐずしていてはいられない。人間いつどうなるかわからないのだから。


