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@bunkobonsuki
2026年3月24日
遅いインターネット
宇野常寛
読み始めた
序章——オリンピック破壊計画
まるで、梶井基次郎の『檸檬』の現代バージョンだ。そう思わされる書き出しだった。日本が迎える二度目の東京オリンピック、その象徴である新国立競技場を前に、著者は「こんなものは壊れてしまえばいいのに」と胸の内で考える。
採算の取れないオリンピック事業をするからにはそれ相応の責任とビジョンが必要だ。しかし、2020年の東京オリンピックではそんなものはなかった。誰かが誰かを訴え、国の未来のために国全体で整備を行うというわけでもなく、単なるイベントとして消費しようとする、この国の有り様。
それでも著者は書く。
「茶番が反復される構造を壊す」と。オリンピックで浮き彫りになった、何の意味もない無為な茶番を繰り返してはならない。私はここに強い共感とを覚えた。
