
-ゞ-
@bunkobonsuki
2026年3月24日
遅いインターネット
宇野常寛
読んでる
第二章——拡張現実の時代
物語を語られるより、物語を語る方が良い。
人々の間で思想の転換が起こり、人はSNSで自分のことを語り始めた。こうした指摘から本章は始まるのだが、これがこわい。
物語を借りて自己を語る。この手法は、まさに私がnoteでやっていることそのものだからだ。自分で選び取ったことだと考えていたが、実は時代に選ばされていたのではないか——。背筋が凍る。
人は「自分を語る」につれて、自分の行動を狭めてしまった。Googleを活用する時、大抵はGoogleマップで行きたい場所を検索したり、食べログで行き先の飲食店を決めたり、予め行動を決めることにしか使わない。目的地に至るまでの景色を見ることもしなくなった。
拡張現実の嚆矢となったポケモンGOは人々に"景色"を見せる。本来行かないようなところでも、ポケモンGOでポケモンを捕まえるという名目で行動範囲を拡大させた。それでも、ゲームの研究が進んで効率的な動きが定まると、人は元の通りに戻っていく。
人が営む日常を拡張していく試み。遅いインターネットはそうしたものであると著者は言う。その正体は終章まで持ち越されるようだ。
