
けい
@kei-note
2025年3月16日

さいはての島へ ゲド戦記 (岩波少年文庫)
アーシュラ・K.ル=グウィン,
清水真砂子
読んでる
“「そうだ。そのほうがいい。杖はおまえさんを生活から遠ざけてしまうでの。わしの持っていた力みたいに。わしの持っていた力は、わしを生活から遠ざけた。それで、わしはその力自体をなくしてしまった。そうよ、わしは知ってたものを何もかもなくしてしまったんだ。呪文のことばも、名まえも。それらは、みんな、わしの目や口から、クモの糸のように出てきたのに。わしらのいるこの世界には、どこかに穴があいとるのよ。そこから光がどんどん出ていっておる。それといっしょに、ことばもだ。おまえさん、それを知っておられたかの?”
“。「だが、心は洗えばきれいになるもんさ。心にゃ、色なんぞ、染みこまん。さてと、おまえさんは誰だったかの?」”
