えつこま "庭の話" 2026年3月26日

えつこま
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@e2coma
2026年3月26日
庭の話
庭の話
宇野常寛
こないだの「置き配的」同様、タイトルに惹かれて借りてみたものの、うわ、苦手な男性批評家の本だったとなる…。がしかし、宇野さんとは同い年だけどコメンテーターとして昔テレビで観た程度だし、どんなもんかと挑戦してみるかと。 全体的にはまぁまぁの読み応え。喫煙や飲酒、飲み会が嫌いだったりの自分との共通点もあるし、でも外食好きでラーメン好きなとこは真逆だなーと、著者の人となりを想像しながら読む。やっぱり男性の書くものはしっくりこない部分も多い。取り上げられている思想家などもほぼ男性。 だけど、だからこそ批評における視点の違いが自分とは異なり、なるほどこういう見方もあるのかーと勉強にはなる。ただ、SNSについて宇野さん個人的に恨みありすぎやろとは思った。批評家がSNS使うとクソリプの嵐なんだろうなー。だから今は庭の時代、なんだそうです。なんでやねん、って思うけどそういうマイブームらしい。 以下、気になった箇所。 #2 神奈川県三浦市にある「小網代の森」の話。たまたま先月参加したある講座で、三浦市から参加している人がいて。三浦について話を聞いていたので(自然に溢れてすごくいい場所、しかし人口減少中で少子化まっただなか)印象深かったので、本書の森を市民活動により整備した話は興味深かった。 #4 小金井の名建築住宅を福祉作業所に利用した「ムジナの庭」の話。代表の女性は、いろいろなケアの現場で働き、精神医療と福祉の領域が言語的なアプローチに偏りすぎていると考えるようになり、庭のあるこの場所を作ったとのこと。言語領域に偏りすぎているという指摘、最近あったいのっちの電話事件についていろいろ思うところがあったのでタイムリーだなと。 #8 斎藤幸平などが提唱する脱資本主義、それ自体は理があるものの、それの代替案としての共同体主義って、どうなの?という指摘。昨今のニュースを賑わせるような無敵の人(これも想定されているのは男性ばかりだが)は、そもそもコミュニティに積極的に属したいような意識高い人じゃないと思うので、と。確かにそうだな〜。多様性むずかしい。 #9 「孤食」は別に悪いものではない、むしろ家族で食卓を囲むというのは家父長制に基づく悪き因習であるという指摘、これもその通りすぎる(そして私も孤食派)。 #13 吉本隆明(めっちゃ久しぶりに名前見た!)の1984年コムデギャルソン論争(消費を肯定)と、その思想を「ほぼ日」で引き継いだ糸井重里、という解説。なるほどなー。糸井重里は昔から全然好きじゃなくて、この人と対談する相手にもたいがい幻滅する法則が成り立っているのだが、その理由の一端がしっくりと。
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