本jun
@Junya224323
2026年3月26日
コンビニ人間
村田沙耶香
一見読み進めて行くうちに、常識を知らない、常識がわからない人物。いわゆるサイコパスという精神異常が疑われるような描写が多数あるが、その人物の背景からは家族からは愛され、一見普通な人生を送っていた女性に思える。しかし、何が普通かはわからず、自分の何が異常かはわからない。コンビニで働くうちに、自分以外の「普通」な人物たちに溶け込むように、似せるようになって行く。そうして18年働き38歳。同級生の集まりでは、結婚もせず、就職もしない彼女に怪訝な態度を示すものもいて、それが普通でないことに気づく。そうして、一時期バイトに入社していた白羽と、利害上の同棲にて、普通の生活を取り戻そうとする。同棲していることを家族や同級生に話すととても嬉しそうに喜び、普通になれたと実感したのも束の間、コンビニを辞め、就職を目指す。コンビニを辞めた後は目的のなくなった機械のように、生活リズムが乱れ、生理的な目的のために生きる。そして、面接当日、用を足すために立ち寄ったコンビニで、自分はコンビニのために生きていると自覚し、白羽とは別れ、自分の本質に従って生きることとなる。