久保みのり|書店よむにわ "ふつうの人が小説家として生活..." 2026年3月27日

ふつうの人が小説家として生活していくには
場所は好き嫌いはあってもすべて等価だし、日本語で日本人が出てくる小説を書く以上は、どの場所も見る意味がある。人に言える経験かどうかはしらんけれども、とりあえずいまこの土地でこれを見てる作家は自分だけやろ、みたいなのはやっとけと思っています。(p.128) 津村さんの小説に感じる「普通さ」「どこにでもある感じ」がどういう経路で出力されてきたか、なんとなく感じられる一冊。とてもおもしろかった。ただ、ひとつ不安に思ったことがある。タイトルの「ふつうの人」について。これはマジョリティという意味ではない。高学歴な人、奇想天外な発想をする人と対照的で地味な人という意味なのかなと。いまの時代の「ふつう」は、もっと別の層だと思った。p.191で言われていたような“感情的にケチな人”はかなり多いのではないか。私が私に「普通だな」と思うときは、そういう感覚。
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