
紫香楽
@sgrk
2026年3月28日
英国諜報員アシェンデン
サマセット・モーム,
金原瑞人
読み終わった
面白かった〜〜〜!!
デモに参加しながら読んだ。
モーム自身諜報員をしていたことを元にフィクションとして面白くなるよう脚色して書いているらしいけど、結構実話ベースそうな感じがある。
モームは初読だったんだけど、前書きでチェーホフフォロワーをdisってるところから既にかなりモームが好きになってしまった。(私がチェーホフ嫌いってことではない。好きでもないけど)
前書きでチェーホフフォロワーdisしてラストの話がロシアでの話なのもいい。
連作短編なのも楽しいし、スパイものとしては結構地味な話が多いのもなかなかよかった。
序盤の話では「これから人を殺さなくてはならないのでは、あるいは死体に鉢合わせするのでは」と落ち着かなくなったりしていたが、中盤〜後半では人の死ぬことに思うところはありつつ慣れてきているのも変遷が感じられていい。
なにより人物描写がうまくてよかった。鬱陶しいけど憎めない男を描くのがうますぎる。アシェンデンがそういう男たちにムカつきつつも好ましく思ってるところも好き。
でも最後の話も他の連作短編と同じ調子で終わってしまったので「これで終わり!?!?」と拍子抜けではあった。
全体を通しての大きな事件をとまでは言わないからせめてエピローグとか後日談とかくれ〜〜!! このあとアシェンデンはどうなったのかとかどういう人生を過ごしたのかとか……!
でも面白かった〜
特に教訓とかテーマとかはない完全なエンタメ小説なんだけど、実体験を元にした第一次世界大戦中の諜報員描写っていうのと、魅力的な人物描写ややり取りで十分小説としての魅力と価値を持てているのがすごい。
図書館で借りたんだけど買っておきたいな。
あと近現代史を知らなさすぎるのでそのへんもうちょっとわかってからまた読みたいなと思った。