
森本羊
@morimoto_sheep
2026年3月31日

丸の内魔法少女ミラクリーナ
村田沙耶香
読み終わった
借りてきた
4編の短編の中で「無性教室」と「変容」が好きだった。
「無性教室」は、性別が校則で禁止された学校の物語。
性別が禁止され、隠して生活しているからこそ考え、悩み、思い詰めてしまう。けれど性別がわからないからこそ共に過ごせる友情があって、性別がわからないままで愛し合える恋愛がある、というのが良い。
性別禁止の校則を現実に導入すれば、もっと無理に暴こうとしてしまいそうだから、この作品はフィクションだな、と考えるものの、それは自分が性別がある前提で生活しているからだろうか。
そういう、これまでの当たり前と異なる常識を受容できるかを描いていたのが「変容」だったように思う。
怒りの感情がなくなった若者を前に、自分はどう受け止めるべきか混乱する女性の物語。
最初、彼女は読者と同じ視点で物事をみていると思っていたが、読み進めるうちにどんどんとそうでないことが明らかになる。終盤になると話のオチがなんとなく読めてしまうが、それでも怒涛の勢いで変容していくさまは空恐ろしく感じられた。
表題作「丸の内魔法少女ミラクリーナ」はライトな読み心地で楽しめた。
「秘密の花園」は残念ながら自分の好みには合わなかった。