ぽんず "プラナリア" 2026年1月1日

ぽんず
@pozmy0522
2026年1月1日
プラナリア
プラナリア
山本文緒
訳あって無職の人や、逆に働き始めた人、他者を働かせたい人など、仕事をするかどうかの境にある人々を描いた5本の短編小説 山本文緒さんは初めて読んだ 読みやすい文を書く人だと思った こんなに頑張って無理もして前を向こうともしているのにどうもこの先報われる気がしない毎日 間違った道を選んでるわけではないはずだけどうまくもいかない 「ハハハなんで私はこうなんだろうもう誰かどうにかしてくれないかな」 なんていう絶望に近い気持ちを思い出す事が多い本だった 当人も周りの人も結局みんな自分のことしか見えてないけどそれぞれ本人は気づいていない しんどいけどリアルだなと思った うちの一作【どこかではないここ】で 雨の中自転車で深夜パートに出る妻に夫がかけてくれた言葉と妻の気持ちの部分が印象深かった * 「茶碗、俺が洗っておくよ」 ゴム手袋をして食器洗いのスポンジを持った私に夫が言った。今まで自分がやると言ったことは一度もなかったので私は驚いた。 「ありがとう。じゃあ、お願いしていい?」 「雨降ってんだから、今日は無理しないでバスで行けば?」 夫はにっこり笑ってそう付け加えた。私もつられて微笑みながら「ありがとう」ともう一度言った。帰りの時間にはもうバスはないことに気がつかないところがこの人らしかった。
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